

「本人の自立にまかせて、見守り、待ちましょう」 という一見温かい言葉にだまされて、日本中の家庭が過去も現在も、泣いても泣ききれない地獄に、はまっている。
それ以前は、どうだったのかというと、無理矢理、親が先生が学校へ引っ張っていき、【強迫神経症】等の症状を表わす子や、パワーのある子は【家庭内暴力】により反発し、親や兄弟を自分の思い通りにしようとする傾向が増えていった。そこで、無理矢理は良くないということで始まったのが、これである。
そっとしておく、自立にまかせるという、この方法は、子供達中心のカウンセリングである。「さわらぬ神にたたりなし」ということだ。
これにより先に述べた、【神経症】や【家庭内暴力】などは確かに影を潜めつつあると言える。その点では、少なからぬ効果があるように思われたが、このことにより、この問題をより複雑にしてしまった。
子供達が大きな問題を起こさないで安定していると見えることにより、問題が表面に出にくいので、親も学校も安心してしまい、問題を先おくりにする結果となり、「年齢は上がっても子供達の変化が見えにくい」ということが起こってしまったのである。
また、耳にやさしい、「見守りましょう」 「まかせましょう」 「そっとしておきましょう」という偉いカウンセラーの先生からの天の声により、親もこれで良いのだと信じてついて来た。その結果は、子供のひきこもり、とじこもり、よくて、フリーターという現実である。一つの例を上げてみよう。
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A君 22才 男性 中学校から不登校・ニートをしていたので、先生の勧めもあり、公立の通信制高校に進学した。その後、単位は順調に取得できたが、体育の授業に出られず、高3が終了する時点で体育の単位だけが残ってしまい、留年。その後4年間、学校に留年していた。そこで両親が当センターを知り、たずねてきた。 この間、A君の家庭は、高校にいるスクールカウンセラーの先生のカウンセリングを数十回受けていたのである。内容は、「もう少し、見守り、待ちましょう」ということだったという。しかし、7年も高校に在籍していたこともあり、最後の年は、この先生も少し弱音を吐いていたということだった。 ■両親: |
これでは、カウンセリングではない。
私共は、A君の両親に、この公立高校から私立の通信制高校への転校を勧め、それと同時に私共の積極的カウンセリングを実践して頂いた結果、半年後に彼は卒業しました。
「待ちましょう」 という言葉は耳には優しいが、結果は、それとは逆になるのである。 上記のようなことは、よくあることだ。 当センターを訪れた親は、一度、私共のカウンセリングを受けた後、口をそろえて、「初めて聞いた」、「もっと早く来ればよかった」と感激する。それは、私共のカウンセリングが飛びぬけて良いからではない。あまりにも、まともで当たり前だからである。
そして、受けてきたカウンセリングがいかに親の心には少なからぬ安らぎを与えたにしても、一度家に帰ると苦しく辛い現実が待っていて、その現実を変えるには今までのカウンセリングは、何の意味も成さなかったかということを振り返って感じ、後悔するからです。
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